依存症について⑪行為依存(8)―性や性的な悩みについて―

2024年7月3日

性について悩みはありますか?

性の身体的なことや機能的なことでは ありません

性行動の悩みです

例えば、ある男性が女性のおしりに性的に興奮する

いわゆるけつフェチというものです

フェチ(フェティシズム)は少なからず誰にでもあります

これが自身でコントロールできない、他人に被害を及ぼす可能性がある

そうなると問題ですよね

今日は「性的依存」というより「性的嗜好障害」についてお話しますね

「性的嗜好障害」という障害があります

性嗜好障害とは、個人が通常の性的興奮や快感を得るために異常な性的興奮や行動を示す障害のことを指します

そして、性的嗜好障害には様々な種類があります

・性的倒錯、一般的な性的興奮や性的行動とは異なる異常な性的嗜好や興奮を持つこと

・フェティシズム、特定の物に対する性的興奮

・性的嗜虐症、他者に苦痛を与えることに性的興奮を感じる

・性的暗示症、異常な性的興奮を特定の部位に感じる

・性的偏執症、特定の性的妄想に固執するなど

・性的依存症、性的活動や性的行動に異常に依存してしまう

・強迫的性障害、性的快感を得るために他者を強制したり、強要したりする性的な行動を行う障害のことです

強迫的性障害は性的倒錯の一つです

 

ずらずらと聞き慣れないことをいいましたが、具体的に性的嗜好障害は

・盗撮(窃視障害)

・のぞき(窃視障害)

・痴漢(接触障害)

・露出(露出障害)

・下着泥棒(フィティシズム障害)

・小児性愛(小児性愛障害)

と、言ったほうがわかりやすいでしょうか

 

もうひとつ、

「強迫的性行動症」というのものがあります

・過度な性的ポルノの視聴やコンテンツの収集

・過度な自慰行為や性的行為の頻度・時間

・性行為における異常な傾向や行動(例:性的暴力、性的暗示、性的嗜虐など)

・異常な性的妄想や幻想に固執すること

・過度な性的想像や性的幻想の頻度・内容

・性的行動が他の活動や責務に支障をきたす

・性的行動に対するコントロールが難しいこと

 

「治療は?」

・心理療法(カウンセリング)、心理療法やカウンセリングを通じて、患者が自身の性的行動や欲求について理解し、コントロールする手助けを行います

認知行動療法や精神分析などが用いられることがあります(認知行動療法についてはいずれ取り上げますね)

・行動療法、性的行動のパターンやトリガーを特定し、健康的な性的行動への変容を促すための行動療法が行われることがあります

・薬物療法、抗うつ薬や抗不安薬などの薬物が処方されることがあります

これは、性的依存症や強迫的性行動障害に伴ううつ病や不安障害などの症状を和らげるために用いられます

・グループセラピー、同様の問題を抱える個人が集まり、経験や支援を共有するグループセラピーが行われることがあります

・家族療法、患者の家族やパートナーも関わり、性的依存症や強迫的性行動障害に対する理解やサポートを得るための家族療法が行われることがあります

 

治療方法は個々の症状や状況に合わせてカスタマイズされ、専門医による適切な治療プランが立てられることが重要です

 

「原因は?」

原因は単一の要因ではなく、複数の要因が組み合わさっています

・精神的要因、過去のトラウマやストレス、性的虐待などの精神的な要因が強迫的性行動障害を引き起こすことがあります

・生物学的要因、脳内の神経伝達物質のバランスや機能の異常、遺伝的な要因などが関与する可能性があります

・環境的要因、家庭環境や社会環境、性的教育の不足、適切な性教育を受けられなかったことなどが強迫的性行動障害の原因になることがあります

・身体的要因、特定の脳の損傷や疾患、ホルモンの異常などの身体的要因も関与する可能性があります

 

今日の記事を読んで「はっ!!」っとなった方はいますか?

彩雅も、当てはまるものがありました

もしも自分でコントロールできずにいるなら

他人に被害を及ぼすかもしれないと感じたら

早めの受診を!

 

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